施工プロセス APPLICATION PROCESS
MIL規格(米国軍用規格)に準拠した6ステップで
艦船の性能と安全を守ります
艦船のノンスキッド(防滑塗装)は、一つの工程の品質が次の工程の仕上がりを左右します。だからこそ当社は、養生・修理・下地処理・下地処理検査・塗装・塗装検査の6工程を分離発注せず、一貫した品質管理のもと実施。AMPP(米国防食技術者協会)認定有資格者を各工程に配置し、材料調達から施工・検査まで自社の内製体制で品質と工期の両立を実現しています。
STEP
設置・養生
(Setup & Protection)
施工環境を最適化し、外部影響を遮断
施工に先立ち、作業範囲を完全にカバーするテントおよび足場を設置します。天候、風、粉塵、塗料の飛散といった外部要因から施工品質を隔離し、非施工部位(センサーや精密機器等)を保護。世界水準の仕上がりを実現するための、極めて重要な準備工程です。
STEP
修理・補修
(Repair & Restoration)
塗装の土台となる、構造体の健全性を確保
甲板の状態を精緻に調査し、必要な補修を施します。金属部、木部、あるいはGRP(ガラス繊維強化プラスチック)の構造修復を行い、NDT(非破壊検査)により内部の健全性を確認。特に掃海艦(MCM)等の特殊素材における研削・補修には、長年の実績に裏打ちされた高度な専門技術を適用します。
STEP
下地処理
(Surface Preparation)
塗膜の寿命を決定づける、ミクロン単位の素地調整
米海軍が定める表面プロファイル(表面粗さ)、清浄度、塩分濃度等の厳格な基準に基づき、最適な手法を選定します。
ブラスト(アブレシブブラスト) 規格:SSPC-SP5/SSPC-SP10
研磨材を高速噴射して旧塗膜・錆・汚染物を除去。最も確実な素地調整手法
パワーツールクリーニング 規格:SSPC-SP11/SSPC-SP3/SSPC-SP2
動力工具・手工具を用いた素地調整。狭隘部・局所補修など、ブラストが適用困難な箇所に対応
STEP
下地処理検査
(Surface Inspection)
次工程を許可する、科学的根拠に基づいた合否判定
塗装工程へ移行する前に、AMPP認定有資格者による品質検査を実施します。表面プロファイル、導電率、残留塩化物、ダスト等の各項目を計器測定し、基準値との適合を厳格に照合。すべての数値がMIL規格を満たしていることを確認した上で、初めて塗装の許可が下ります。
STEP
塗装施工
(Coating Application)
過酷な環境を封じ込める、精密な塗膜形成
AMPP認定有資格者の監督の下、飛行甲板、外板、機械室など、各部位の要件に応じた塗装を実施します。
高度な適応力:リシガン、エアレススプレー、ローラー等、塗料特性と現場環境に最適化された手法を選択。
技術者の判断力:素地の微細な変化を捉え、塗料のポテンシャルを最大限に引き出す。長年の実地経験に基づく鋭い洞察力が、検査の数字だけでは測れない「剥離を許さない品質」の根幹を支えています。
STEP
塗装検査・品質証明
(Final Inspection & Certification)
次世代へ繋ぐ、品質のトレーサビリティ
施工完了後、AMPP認定資格者(SSPC NBPI / NACE CIP)が最終的な品質検査を実施し、その全データを資産として管理します。
精密計測:電磁膜厚計を用いた全面的な膜厚測定、およびピンホール・均一性の目視確認。
多角的な検証:米海軍基準のNDT(非破壊検査)を併用し、内部品質まで多角的に確認。
信頼の文書化:すべての検査結果を詳細な品質報告書として記録。米海軍・防衛省の要求に応える厳格な文書管理体制により、施工後まで続く圧倒的な安心を提供します。